ゼロ金利とは、銀行間の金利をゼロに近づける政策ですが、私達が住宅ローンなどの融資を受けるときには、どんな影響があるのでしょう?
なんだか最近金利が低いらしい…そんな住宅ローンの金利低下との関係についてもお話しましょう。
■ゼロ金利政策がおこなわれると?
本来は、銀行間のお金の貸し借りにかかる金利を、景気を刺激するために、0.1%などのゼロに近い値にする政策を『ゼロ金利政策』と言います。
一時は緩められたものの、リーマンショック以来、銀行間の金利は低水準です。
そんな状況を日銀は以上事態としながらも、経済の混乱で優良な企業まで経営が不安定になっては、日本経済の再生を鈍らせるということで、容認している状態です。
しかも、日銀と一般銀行間の金利については、2016年1月にマイナス金利が導入され、銀行にとっては、どんどん市場にお金を出さなければいけない状況になりました。
つまり、金利を下げて、たくさんの人にお金を借り入れてもらうことが必要になっているのです。
このため、長期の融資が発生しやすい住宅ローンの金利はどんどん下がり続け、これまでにない、低金利時代を迎えたのです。
■ゼロ金利・マイナス金利が住宅ローンを低水準に!
2016年の住宅ローンの金利の動きを見てみると…
<変動金利>
1月0.693%から12月0.659%
<当初10年固定金利>
1月1.164%から0.938%
<フラット35金利>
1月1.540%から1.100%
(参考)住宅ローン比較ラボ
http://isolf.com/kaisetu/sanko/report/1029-2017doko
変動金利は底に来ている感じがあり、変動の振れ幅が0.6%代をキープしている状態が続いています。
マイナス金利政策以来、全体に低水準に進んだ印象がありますが、固定金利、長期金利までもが低くなってきたというのが最近の傾向です。
2017年チャンスだと思われるのは、固定金利、長期金利までも低金利の底値になりそうだというところです。
トランプ政権の誕生で、株の値動きが激しくなると予想されますし、現在の低金利時代は、日銀に取っては“異常なもの”なのですから、経済が落ち着いてきたところで、いずれ今より金利が高くなるのは当然でしょう。
■2017年住宅ローン契約のチャンス
いままでにない水準の金利になっているのですから、長期ローンを組むなら今がチャンスという局面にきています。
新規の場合にも資金を貯める間に金利が跳ね上がってしまえば、メリットは薄くなってしまいます。
また、現在10年ほど前の固定金利ローンをそのまま返済を続けている場合には、借り換えをすると、ぐっと支出を抑えられる可能性がありますから、検討してみましょう。