消費増税10%が2019年10月に延期されてから1年が過ぎ、本当に増税されてしまうのだろうかと気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。金額の大きな買い物を控えている場合には、特に影響が大きいことも心配です。消費税の増税による影響についてみていきましょう。
■消費税の増税でおこるメリット・デメリット
<メリット>
増税で国の予算が増えて、社会保障や復興、インフラ整備などにお金がまわせる様になると国の運営が安定します。
経済・治安の安定は、海外からの信頼が高まり、お金が集めやすくなります。
『安心・安全な暮らしができる社会』⇒『経済発展・景気回復』⇒『安心・安全な暮らしができる社会』…といった好循環をうむ材料にしたい狙いがあります。
<デメリット>
消費活動にかかる税金なので、所得の高低にかかわらず広く課税されることになります。
消費税が10%になれば、200万円の車購入で20万円、2000万円のマンション購入で200万円の消費税になります。
消費行動にブレーキがかかって、不景気になれば倒産やリストラが増え、所得税などの税収が落ち込めば国の財政も厳しくなります。
■デメリットを軽減するための制度
増税した分だけ、単純に国の収入が増えるわけではありませんから、デメリットへの対策が必要です。
消費増税で負担を感じやすい低所得者層への『福祉給付金』、マイホーム購入者への『すまい給付金』、『住宅ローン減税』などの制度が導入されています。
現時点でこれらの給付金や特例の内容には、消費税8%から10%になった場合を考慮した文言が盛り込まれています。
消費税が10%に引き上げられたときに、景気後退に直結しないように対策しているのです。
『すまい給付金』では、給付限度額が30万円から50万円に引き上げられ、受給資格を判定する都道府県民税の所得割の範囲が広げられています。
■最大限に恩恵をうけるならマイホーム購入
次回の10%増税では、“消費税が上がる前に大きな買い物をしてしまおう”そんな駆け込み消費に頼らずに、安心してマイホームを購入できる環境を整えるよう準備が進められていると言えます。
ただ、この1~2年でマイホームを考えているのなら、給付金・税制の特例などの条件が整っている今が買い時なのではないでしょうか。
また、現在は低金利状態が続いています。
金利が低く抑えられているうちに固定金利でローンを組めば、返済計画が立てやすいですし、ローンの支払いを早く始めると、返済終了時期を早める事ができます。