「持ち家があるのに遠くに転勤が決まった」という場合、皆さんどのようにしているのでしょう？持ち家をそのままにして単身赴任するか、売却して一家で引っ越すか悩ましいところです。いくつかの事例とメリット・デメリットを紹介しましょう。

■持ち家を売却しないメリット・デメリット
＜メリット＞
・いままで支払ってきたローンを無駄にすること無く、ローン完済で自分の資産になる。
・賃貸にせず所有し続ければ、帰省のときに自由に使える。
・進学や介護などの事情に対応しやすい。
・賃貸の借り手が見つかれば、ローン返済がラクになる。

＜デメリット＞
・住む人がいないと管理が難しく、劣化が早い。
・単身赴任は、ローン返済や維持費、生活費の負担が大きい。
・貸したくても借り手が見つからない場合があり、見込んだよりも負担が大きくなるケースがある。
・売却を決意するタイミングが遅れるほど、価格が下る傾向がある。
持ち家を売却しない場合には、ローン返済と維持費が大きな問題になるでしょう。
ただし、一家で引っ越して賃貸に出す場合や、単身赴任で手当が付く場合は、金銭的な負担は軽くなります。
家族が一緒に暮らすか、単身赴任を選ぶか、ライフスタイルなどの事情と、維持管理できるかが決め手になるでしょう。

■持ち家を売却する場合のメリット・デメリット
＜メリット＞
・売却でローンが完済できれば、その後のローン支払いはもちろん、維持管理費用が全くかからない。
・ローンがほとんど返済できる場合、売却益が出て新居の費用に充てられる。
・気持ちの上でも、費用の面でもリセットできる。

＜デメリット＞
・希望額で売れなければ、値が下がり、売却時期も遅くなる。
・売却金額が低ければ、いままでの支払いが無駄に感じられる。
・持ち家を失うことで、拠り所をなくす喪失感がある。
売却の場合は、ローンの状況によって抵当権が関わってくること、売却先がなかなか決まらないと、転勤期日に合わせて安く売らなければならないケースがでてくると困ります。

■自分のケースにあった選択をするためのポイント
・単身赴任しなければならない理由がある。
・ローン残高が大きく、金融機関が売却を認めてくれない。
・不動産の動きが鈍く売りに出してもすぐに決まらない。
⇒売却せずに済む方法で対処

・売却でローンが精算できその後の負担が無くなる。
・単身赴任との２重生活での負担に耐えられない。
・買い取り業者が希望額で買い取ってくれる。
⇒売却して持ち家を整理

事情によって、売却するかしないかの選択は変わってきますが、スムーズに買い取りに応じてくれる業者がいるのなら、面倒な管理の心配を無くせる売却を検討してみる価値があるでしょう。