マイホームで自由度の高い暮らしをしたいと考える人は多いですが、ローンを組まなければ難しいほどの費用がかかるものですし、購入後に費用返済や維持費に負担を感じる場合があります。持ち家が“負債”だと感じた場合の対策についてお話しましょう。
■ローン購入の持ち家の負担感が大きくなる時
“家賃と同等の出費でローンが組めるなら購入したほうがオトク”だと考えて、マイホーム購入に踏み切った方は少なくありません。
賃貸では、毎月10万円以上もの家賃を支払っても、不動産の所有者にはなれないのです。
この先30年以上もそんな出費を続けるくらいなら、マイホームを買って資産として所有したいと考えるのは自然なながれです。
ところが、持ち家の場合、維持費・固定資産税がかかるうえ、10年~15年周期で修繕や設備の入れ替えが発生します。
結婚や、お子さんの小学校入学のタイミングで購入した場合、ちょうど高校進学以降の最もお金のかかる時期に重なります。
家賃くらいの額なら、ラクに支払えると考えていたのに、負担が重くのしかかり、ローン返済もままならなくなる…と言った事例は珍しくありません。
教育費など必要な資金を積み立てる余裕のある計画になっていなければ、ローン支払いと維持費がは“負債”同然なのです。
■持ち家の“負債”を精算するなら?
ローンを払い続けながら、マイホームを維持していくのが難しいと判断した場合、“負債”を精算するためにできることをあげてみましょう。
<賃貸に出して安い家賃の物件に引っ越す>
「ローン返済+マイホームの維持費」程度の家賃で貸し、より安い家賃の賃貸に引っ越せば、家計への負担を軽くできます。
ただし、大家になるのですから、修繕が発生するたびにお金がかかり、完全に“負債”から開放されることはありません。
また、賃貸としてのニーズが低い場合には、借り手が見つからない、赤字になる…といったリスクがあります。
<物件を売却してローンを精算する>
売却額がローン残高を上回るなら、売却してしまえば維持費からも開放されます。
問題は、ローンが残っている物件には金融機関の抵当権が設定されているので、相談しながら進めなければなりません。
■なんとか売却で精算したい
金融機関も、売却でローン残高が一括返還できる見通しがあれば、スムーズに手続きに応じてくれるでしょう。
抵当権を持っていても、競売や任意売却では、一般の売買や買い取りよりも回収額が下がってしまう事があるからです。
できるだけ高値で買い取りに応じてくれる業者に見積もりを受けた上で、金融機関に相談すると売却を進めやすいでしょう。