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インスペクションが4月から実施~法改正に至るまでの背景とは~

インスペクション(住宅診断)が2018年4月から法改正により義務化されましたね。まだまだインスペクションという言葉を聞きなれない方も多いと思います。この法改正により義務化されるに至ったのにはどういった理由や背景があるのでしょうか?インスペクションへの理解を深める為、どのような事情があったのか見ていきましょう。

■日本の空き家率は高い

日本国内に存在する住宅の総数は、その世帯数を圧倒的に上回っています。この状況を簡単に説明すると「空き家率」が日本は高いのです! 住宅の総数に対して約13%もある状態が現状であるということになります。

13%と数字は一見低く見えるかもしれませんが、おおよそ10戸に1戸の割合で空き家が余っていることになります。なぜ空き家が増加傾向にあるのか? 一体どんな理由があるのでしょうか。

■新築建物時代を作った日本

空き家が増加傾向になった理由として一番大きな理由は日本の住宅市場が「新築時代」に突入したことが挙げられます。皆さんもお家、マイホームなどの言葉の次に連想することといえば「新築」と連想されるのではないでしょうか。

建物=新築のイメージが強くなった背景を見ていきます。

太平洋戦争後の日本は高度成長期のまっただ中で、日本は住宅が不足している状態が続きます。政府は(旧建設省)は「住宅建設計画法」に基づき5年間の区切りを設け、新築住宅の促進を実施しました。高度経済成長の影響により個人の資金力は高まりつつあったものの、当時は購入する住宅の数が少なく、のちに新築建物が増加してゆくことになります。

「住宅建築計画法」は上手く成功し、1970年初頭には住宅充足率は100%を達成。その後は消費者のニーズに対応する為に5年間という区切りをさらに延長するまでになりました。しかし、新しい新築物件は売れるが、中古物件がなかなか売れない状態が続くようになり2005年には空き家は660万戸にも膨れ上がってしまいます。

1970年頃から始まって2005年までの約40年間で日本の住宅市場は「古い住宅は壊し、新しい住宅を建て販売する」が産業として成り立ってしまったのです。

※中古物件の流通が減少していき、空き家が多くなる状況になった政府は中古物件の流通促進の為にホームインスペクションを導入することを法として決定した形になります。

◎インスペクションにより売れない中古物件が売れる??
今年の4月からインスペクションが義務化となりましたが、浸透するにはまだまだ時間がかかるかもしれせん。しかし売り手側からすれば、インスペクションを活用して買い手側に住宅をアピールすることが出来ますので、今まで以上に買い手が見つかる可能性は高くなることが予想されます。

■まとめ

建物なら新築ってイメージが定着してしまっている日本ですが、このインスペクションが義務化されることで中古物件の流通、空き家の改善などが多いに見込まれ、今まで売れなかった中古物件がどんどん注目されると思います。今ご自宅を売りたいって思う方は、一度ホームインスペクションを信頼できる不動産へ依頼してみはいかがでしょうか?

不動産に関するお悩みご相談はライフトラストまでご用命くださいませ。

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