住宅ローンについて調べていると、変動金利の説明の中に「125%ルール」というワードを見かけます。超低金利は魅力的ですが、「125%ルール」や「5年ルール」といった変動金利ならではのルールを理解して、自分にあった資金計画を検討したいですね。変動金利を検討するときに知っておきたいことをみていきましょう。
■変動金利のメリットとデメリット
住宅ローンの返済計画を立てるときに、「固定金利と変動金利のどちらを選ぶか」と悩むことがあるのではないでしょうか。
当たり前の話ですが、住宅ローンは借り入れ金ですから、利息とあわせて返済していくものです。
ただ、返済期間が20年や35年などの長い期間になると、世の中の状況がどんなふうに変わるのか不透明な部分があり、返済計画が大きく変わってしまうリスクがあります。
変動金利は、固定金利よりも低い金利を利用できますが、数年の間に0.5%だった金利が2.0%になる可能性がゼロではありません。
変動が大きくなりそうだと考えるなら、固定金利を選んだほうが安心です。
しかし、このところの変動金利は、とても低くなっていますから、支払い額が急激に上がらないなら変動金利を使ってみたいとも思います。
そこで、毎月の返済額を5年間据え置きする「5年ルール」と、どんなに金利が上がっても125%に返済額を抑える「125%ルール」の出番です。
■金利変動の影響を本当に抑えてくれる?
「5年ルール」と「125%ルール」があるおかげで、変動金利で返済計画を立てやすくなります。
元利均等返済では、元金と利息の合計が一定になるように返済します。
現在よりも金利が高くなってしまったら、元金返済を減らして利息にあてる分を優先します。
また、金利上昇の影響で返済額を増額する場合でも、1.25倍までにとどめる「125%ルール」があるおかげで、支払い額の急激な変化を和らげることができるのです。
ただし、あくまでも支払いの先送りですから、125%ルールのため先送りにした分は、次の更新時に繰り越され、元金がなかなか減らない状況になるかもしれません。
■変動金利のリスクを減らすには返済短縮が◎
現在の金利動向では、まだしばらく低水準の金利が続くとみられていますが、こればかりは絶対と言うことがありません。
変動金利を利用し、できるだけ前倒しで返済するか、短期で返済できる計画を立てるとリスク回避になりますし、金利分の支払いを抑えられます。
変動と固定の見極めとしては、こんなことがポイントになりそうです。
・繰り上げ返済の予定が立てられる、借入期間が短め→変動金利
・決まった返済を長期続ける→固定金利
希望する物件の価格帯と、家計の状態をよく検討して、ローンの利用方法を考えていきたいですね。