一生に一度かもしれないマイホーム購入のチャンス。住宅ローンを使うためには、一定以上の安定収入が必要なイメージがありますが、パートタイマーや契約社員でも審査に通ることはできるのでしょうか?気になる審査基準やパートでも住宅ローンが組めるのか探っていきましょう。
■パートで住宅ローンを借りることができている人は?
パートの場合、住宅ローン審査のハードルが高いというイメージがあります。
雇用が不安定、年収があまり高くないため、大きな額になりがちな住宅ローンは狭き門というわけです。
しかし、ある調査によれば独身女性が住宅を購入するケースは増えており、その4人に1人はパートや契約社員だというのです。
1000万円以上の借り入れを、問題なく返済できる条件を考えると、さすがに200万円以上の年収がほしいところです。
金融機関側の考える目安としても、最低年収200万円~300万円ほどのラインになっています。
単身でしっかり稼げているなら、クリアできそうですね。
配偶者控除や、社会保険の“扶養”を利用したい場合には、103万円~141万円に抑えている方が多いですから、夫婦の収入を合算して枠を広げられないかといったところでしょうか。
■実際の審査項目はどうなっているの?
国土交通症が実施した『民間住宅ローンの実態調査』によると、審査項目を点数化して審査する“スコアリング方式”を利用する金融機関は増えていますが、割合としては48.9%と過半数を越えていませんでした。
スコアリングの審査項目として、9割以上の金融機関が採用している項目を見てみましょう。
“「完済時年齢」(97.2%)、「健康状態」(95.7%)、「借入時年齢」(95.6%)、「担保評価」 (95.5%)、「年収」(93.6%)、「連帯保証」(92.8%)、「勤続年数」(92.7%)”
(参考)国土交通省 平成29年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書
http://www.mlit.go.jp/common/001226959.pdf
本人年収や勤続年数よりも、年齢や健康状態、物件の評価の採用率が高くなるという結果でした。
■パートタイマーと住宅ローン
年収は、借り入れ希望額にもよりますが、年収200万円~300万円以上のパートタイマーでも、十分見込みがありそうですね。
また、住宅金融支援機構の『フラット35』では、銀行が国庫の支援を受けてローンを提供できるので、比較的審査基準が緩やかだと言われています。
借り入れ上限減額は、年収400万円未満の場合で、返済額の割合30%以下、年収40万円以上で35%以下となる額ですから、その範囲で予算を考えましょう。
審査通過のために、チェックしておきたいポイントをまとめると次のようになります。
・返済完了年齢(若い方がベター)
・健康状態(生命保険加入条件をクリアしていること)
・適正な希望額(返済額の割合が規定を超えない)
・担保としての物件価値
・信用状態(ローン滞納など事故歴の有無・現在の借入状況)