千葉の市街化区域と市街化調整区域で不動産を購入する違い

千葉は都市の成長とともに大都市へと成長してきましたが、内陸部にはまだ緑豊かな自然環境が残されています。それは、都市計画法によって地区計画制度が用いられているからです。その中で、市街化区域と市街化調整区域において不動産を購入した場合、その土地に新たに建築ができるのか、また、家屋を取り壊して新たな家屋が建築可能なのかをまとめてみました。

■そもそも市街化区域と市街化調整区域とは?

都市計画法第7条(区域区分)において、「都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区部を定めることができる」とあるように、都道府県知事は計画的に街づくりを行う区域を都市計画区域として指定し、さらに都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に区分しています。

◎市街化区域とは
すでに市街地を形成している地域や、10年ほどを目途に市街化を計画するべき区域の事を指します。積極的に建築や開発行為を行いますが「低層住居地域」「商業地域」「工業地域」などのように利用目的を地域ごとに分けて市街化をする促進することを目的とし整備するので、道路や公園、下水道などの整備を行い住宅や店舗、工場などが計画的に施工されます。

◎市街化調整区域とは
市街化を抑制し、優れた自然環境等を守る区域として、開発や建築が制限されている区域です。都心から少しだけ離れた郊外へ出かけてみると、広い田畑が広がっている風景を見かけることがあります。基本的には家を建てられないので土地利用はしにくい状況ですが、裏を返せば、土地評価も市街化区域と比べて2~3割ほど安くなります。

■市街化区域と市街化調整区域で不動産を購入する違い

先に述べました都市計画法に基づく用途地域の問題は不動産を購入する際には重視しておきたいところです。

市街化区域での不動産購入する場合は、家屋の建築についてはあまり問題ないと思われますが、その地域が商業地域であった場合は、近隣にパチンコ屋ができたり風俗店などができることもあるので、不動産を購入する前に事前に市町村の都市計画課へ行って情報を確認しておいた方が良いでしょう。

一方、市街化調整区域において不動産を購入する場合には、都市計画法による許可及び建築基準法にもとづく建築確認が受けられる場合は住宅を建てることができますが、それ以外の場合は土地を買っても使い道がない、建物を購入しても改築ができない場合があるので注意が必要です。やはり、市街化調整区域においても不動産を購入する際には、役場の都市計画課へ出向き情報を入手しましょう。

■まとめ

市街化調整区域は一般の市街化区域に建っている住宅よりも安いという大きなメリットはありますが、駅も遠く、下水設備が整っていないこともあります。また、増改築ができない場合もあるので、不動産を購入する場合は市街化区域の方が比較的安心といえるでしょう。

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